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漢方薬局と調剤薬局はどう違いますか
この記事を読まれている方は、薬局と言えば「調剤薬局」や「ドラッグストア(調剤併設)」を思い浮かべるのではないでしょうか。
数は少ないですが「漢方薬局」というのも存在します。街で見かけたり、すでに利用されたという方もいらっしゃるかもしれません。
調剤薬局とお店の雰囲気がまるで違うので、「漢方薬局」という何か特別の業種かと思ってしまう方が少なくないではと思っています。
ここでは調剤薬局と漢方薬局の違いについて解説してみます。
法律上はどちらも同じ薬局
漢方薬局と調剤薬局は一見、別々の許可が必要そうですが、実は、漢方薬局も調剤薬局も法律上は同じ「薬局」です。区別はありません。
決まりとして店名に「薬局」という文言を入れる必要がありますが、〇〇漢方薬局、〇〇調剤薬局という風に名前は自由に付けることができます。
当薬局のように漢方を中心に扱うところでも、店名に漢方薬局と付けなくても問題ありません。
(西洋薬も置こうと思っていたので付けなかったのですが、結局、漢方関連の商品だけになってしまいました。「漢方薬局」付ければ良かった…)
どちらも薬剤師の資格が必要
薬局を開くには薬剤師の資格が必要です。
漢方薬局も調剤薬局も法律上は同じ「薬局」ですので、薬剤師の資格があれば開設することができます。
つまり漢方薬局を開設するために漢方に特化した資格を持つ必要はありません。
ただし、漢方の勉強の延長で漢方関連の資格を取ることも多く、薬剤師以外の資格も持っている漢方薬局の薬剤師さんが多いです。
ちなみに管理者の私は「国際中医師」「国際薬膳師」「漢方薬・生薬認定薬剤師」の取得経験があります。
取扱商品や業務内容が異なります
「漢方薬局」は、漢方に詳しい薬剤師が一人一人にじっくり時間をかけ、豊富な種類の漢方薬からお客様に合う漢方薬を選ぶのが特徴です。
「調剤薬局」は、医師が発行した処方箋を受け付けて薬剤師が調剤する業務が中心です。一般の薬局と言うとこちらの薬局のことを指します。
【漢方薬局の特徴】
- 漢方理論に通じた薬剤師がいる
- 時間をかけて相談してもらえる
- 普通の薬局やドラッグストアでは置いていない煎じ薬や豊富な漢方薬の種類を取り扱っている
- 直接その場で薬剤師が薬を選んで販売してもらえる
- 個人薬局が多いため薬剤師の異動は少なく基本的に変わらない(かかりつけ薬剤師)
- 保険が効かないため薬代はすべて自己負担となる(参照:漢方薬局での漢方薬の値段)
ただし、漢方クリニックの処方箋を受け付けて、漢方の保険調剤を行うところもあります。(当薬局は対応しておりません)
【調剤薬局の特徴】
- 医師が発行した処方箋に基づいて調剤する業務が中心
- 取り扱う薬は西洋薬が多く、漢方はエキス剤がほとんど
- 保険が適応されるので、お金の負担は漢方薬局で買うのに比べて低い
- 漢方薬局と違い一人一人にかけられる時間は短い
- 大手チェーン薬局が増えており薬剤師の異動によって入れ替わりも多い
以上、漢方薬局と調剤薬局の違いについての説明でした。
下の記事も漢方薬局に関係する内容ですのでよろしければご覧ください。