当店で使用している生薬について

ミヂカナ薬局では大阪府の許可を得て、決められたレシピで煎じ薬(薬局製剤)を作製・販売しています。

煎じ薬は生薬を組み合わせて作るため、原料となる生薬の品質の良し悪しが大切です。

ミヂカナ薬局では、安心して煎じ薬をお飲みいただけるように原料からこだわり質の高い生薬を仕入れております。

目次

生薬は天然由来のためばらつきがある

西洋薬のように化学的に合成して作る薬と違い、生薬は天然由来のため同じ生薬でも色・形・臭い等にばらつきがあります。

また生薬の原料となる植物や動物も別の種類で形が似ているものがあるため、採取する際に間違わないようにする必要もあります。

品質が高い≒有効性と安全性が高い

品質が高いとはどういうことでしょうか。

ここでは品質の高い生薬を一言で言えば、有効性と安全性が高い生薬のことと考えられます。
つまり良く効いて体に害の少ないものです。

ただ有効性については判断が難しいところです。
生薬は様々な成分が含まれ、どの成分が実際に効いているのかは現代科学では解明できない点が多いからです。

一方、安全性については確認がしやすいです。
不純物がないかどうか、代表的な成分が含まれているかどうか、生薬が正しい基原のものかどうか、生薬間のばらつきが少ないかどうかなど、ある程度チェック項目が絞られるからです。

検査基準をクリアしたものが市場に流通している

生薬の安全性を確保するために検査基準が設けられ、日本薬局方や日本漢方生薬製剤協会によって基準が定められています。

これは安全性を確保するために最低限必要なクリアすべき基準となります。

各メーカーの残留農薬検査

上記の基準をクリアした生薬は市場に流通できますが、さらに各メーカーは独自の基準を設け、安全性を高めるためより厳しくチェックしているところが多いです。

におい、色、形など人間による五感を使ったチェックに加え、機械を使って成分を測定しているものなどがあり、なかでも残留農薬検査はとくに重点的にチェックされています。

たとえば代表的な生薬メーカーの残留農薬検査の検査項目数は次の通りです。
(2024/1時点)

栃本天海堂:453種類

残留農薬管理

当社では1983年より外部試験検査機関(主として日本食品分析センター)を利用して、生薬の残留農薬の管理を行ってきました。

その後、1992年にBHC、DDT等の有機塩素系農薬を分析する設備(GC-ECD)を導入して以来、当社において分析試験を実施し、継続して残留農薬の管理行っています。

2002年からは有機リン系農薬の分析管理を開始しました。

さらに2006年(平成18年)5月29日施行の食品に残留する農薬等に関する新しい制度(ポジティブリスト制度)に対応するために、2005年4月に分析機器(GC-MS)を導入し、現在453種類の農薬測定の体制を整え残留農薬の管理を強化しています。

株式会社栃本天海堂 品質保証(生薬の品質評価と安全性管理)より

ウチダ和漢薬:350種前後

現在は概ね300種以上の農薬が定量可能、その他に検出確認を行う農薬種を合わせ350種前後の農薬を検査できる体制としています。お客様の安全、安心のため、今後も検査体制の充実に努めて参ります。

株式会社ウチダ和漢薬 ウチダ和漢薬の品質への取り組み より

高砂薬業:333種

対象とします残留農薬種に関しましては、333種(有機塩素系71種、有機リン系83種、ピレスロイド系12種、カーバメイト系22種、トリアゾール系12種、その他133種)を管理しております。
また、大杉製薬の漢方エキス製剤に関しましても、すべての品目の委託を受け管理を行っております。

大杉製薬株式会社 高砂薬業 より

ミヂカナ薬局では、老舗の大手生薬メーカーである栃本天海堂、ウチダ和漢薬、高砂薬業から煎じ薬用の高品質な生薬を仕入れ、安心して煎じ薬をお飲みいただけるように原料からこだわっております。

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