生薬は医薬品?それとも食品?

生薬とは、植物、動物の全体または部分、あるいは鉱物などの天然物に乾燥などの簡単な加工をして作った薬のことです。
(参考:生薬・漢方薬・民間薬の違い

文字通り基本的に薬(医薬品)として使われるものですが、中には食品として使われているものもあります。

西洋薬のように錠剤や粉薬であれば見た目で医薬品とわかりますが、生薬はどのように区別するのでしょう。

今回は生薬の医薬品、食品の区分について解説してみます。

国(厚生労働省)によって分類されている

生薬は薬か食品かあいまいになりやすいので、厚生労働省が次のように分類、リスト化しています。

  • 「医薬品」として使うもの
  • 「医薬品」「食品」どちらでも使えるもの

①「専ら医薬品」として使うもの

医薬品として扱う必要がある生薬は、「専ら医薬品として使用される成分本質(原材料)リスト」 というリストに掲載されています。

専ら(もっぱら)とは「主に・ほとんど」という意味で、ここにリストに掲載されている生薬は医薬品として販売するように決められています。

これらは薬理作用上、人体に影響を及ぼす可能性が高いものと考えられます。

専ら医薬品として使う生薬の例

ジオウ、マオウ、ゴシュユ、ハンゲ、カッコン、ゴオウ、センソなど

葛(クズ)はあちこちに生えていますが、葛の根(カッコン)を採って販売する場合は医薬品として販売する必要があり、食品として販売するのはダメと言うことですね。

なお「専ら」と書かれているのは医薬品以外で使われることもあるためです。

例えば紫根(シコン)による着色のように人体に影響を及ぼさない程度の量を使う場合は、食品添加物として食品に使われることがあります。

②「医薬品」「食品」どちらでも使えるもの

医薬品、食品どちらでも扱うことができる生薬は、「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質(原材料)リスト」というリストに掲載されています。

ここのリストに記載されている生薬は、生薬メーカーが「医薬品」「食品」どちらの区分でも販売することができます。

つまり、効能効果を表記するのであれば医薬品として、そうでなければ食品として販売します。

医薬品または食品として使用する生薬の例

クコシ(クコの実)、チンピ(みかんの皮)、ショウキョウ(生姜)など

ミヂカナ薬局の薬膳食材で紹介している生薬はすべて食品の区分です)

実際のリストを見てみたい方は、リストをホームページに掲載している自治体がいくつかあります。なかでも東京都福祉保健局のページは解説があり分かりやすいです。

参考:東京都福祉保健局 物の成分本質(原材料)について(外部リンク)

同じ植物でも部位によって区分が異なることがある

リストを見ていると、同じ植物でもある部位は医薬品、別の部位は食品または医薬品として使用が認められているものがあります。

例えば、クコの実は食品または医薬品として使用されていますが、クコの根(ジコッピ)は「専ら医薬品」として使用されます。

他にもアケビ(果実)は食品ですがツルの部分はモクツウという医薬品となります。

リストは随時更新される

リストは随時更新されており、食品で販売できていたものが医薬品となることもあります。

なお「医薬品」に区分される生薬の多くが「医療用医薬品」として流通しています。

医療用医薬品は通販で購入することはできませんので、今まで食品の区分で通販で購入できていたものが医薬品の区分になることで購入できなくなるといった可能性があります。

以上、生薬の医薬品、食品の区分についてでした。

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