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花粉症に使う漢方薬
花粉症に良く使われる漢方薬を簡単にご紹介します。西洋薬と違い眠気が出ることはありません。
漢方から見た花粉症の原因
花粉症は漢方における6つの邪気(風・寒・熱・暑・燥・湿)のうち、風邪(ふうじゃ)が関係していることが多いです。
風邪の性質は陽で軽いため体の上の方、つまり顔面に症状が表れやすいです。
花粉症で鼻水や目のかゆみが多いのはこのためです。
風邪はとくに春に活発になります。また、寒邪や熱邪などと結びついて体の中で悪さをすることが多いです。
風邪と寒邪が一緒になった風寒邪は、寒邪の特徴である悪寒や透明な鼻水などがみられます。
風邪と熱邪が一緒になった風熱邪では、熱邪の特徴である目の充血、かゆみ、色のついた鼻水、のどのかゆみなどがみられます。
症状が出てつらい時(対症療法的)
くしゃみ、サラサラの鼻水など(風寒邪)
2、3月のまだ寒い時期は体が冷えていることが多かったり、もともと冷え症体質の方が花粉症にかかると透明の鼻水やくしゃみが出てきます。つまり風寒邪が原因の花粉症が多いです。
これらの薬は体を温めながら余計な水を取り除いてくれます。体に合うと即効性が期待できます。
なお花粉症に使われる漢方薬は小青竜湯が一番有名ですが、もし効かない場合は麻黄附子細辛湯や小青竜湯と麻黄附子細辛湯を合わせて服用するのもおすすめです。
注意点としてどちらも麻黄が入っているため、まれに動悸や発汗が起こることがありますが、このような症状が出ても中止すれば問題ありません。
- 麻黄附子細辛湯
- 小青竜湯+麻黄附子細辛湯
など
黄色い鼻水、鼻づまり、目のかゆみ・充血など(風熱邪)
もともと暑がりの体質(陽盛)であったり、3月以降の気温の上昇や症状が長引くことによって病状が熱を帯びると、黄色い鼻水や鼻づまり、目のかゆみ等が出てくることがあります。
つまり風熱邪が原因の症状です。
風熱邪を抑えるためには、荊芥、防風、薄荷、金銀花、石膏などの清熱作用のある生薬の入った漢方薬を選びます。
鼻づまりがひどいときは辛夷や川芎の入った漢方薬も有効です。
- 金羚感冒散
- 洗肝明目湯
- 辛夷清肺湯
- 小青竜湯+杏仁石膏
- 越婢加朮湯(目が腫れぼったい時)
- 葛根湯加川芎辛夷
- 柴胡清肝湯、荊芥連翹湯、防風通聖散
- 清上防風湯
- 明朗飲(目の充血・慢性/急性結膜炎)
など
体質改善による予防(根本治療的)
上記の漢方は、風寒邪や風熱邪が体に侵入した際に対応する漢方薬です。
花粉症を予防するためにはこれらの邪気が体に侵入しないようにしておくと良いです。
疲れやすい人、カゼをひきやすい人、汗をかきやすい人(気虚、衛気不足)
東洋医学の言葉で衛気(えき)の働きを高める働きがあります。衛気とは体の表面を守る気(バリア)です。
衛気を高めることで邪気の侵入を防ぎ、花粉症だけでなくカゼも予防することができます。
衛気を高めには黄耆という生薬を含む漢方薬が有効です。
- 玉屏風散(ぎょくへいふうさん)
- 防已黄耆湯
- 補中益気湯
など
胃腸の働きが弱い人(脾虚)
生まれつき胃腸が弱い方、食べ過ぎ飲みすぎのなどによって胃腸の働きが弱まっている方は東洋医学的に脾虚(ひきょ)と言います。
脾虚の方は体に余計な水がたまりやすくなります。水がたまればむくみが出たり、鼻水となって出やすくなったりします。
また気も不足しがちなので、疲れやすかったり、汗をかきやすかったりします。
- 補中益気湯
- 六君子湯
- 小建中湯
- 黄耆建中湯
など
アレルギー体質の人(解毒証体質)
風熱邪による症状が出た時にも使いますが、アトピー持ちや扁桃腺が腫れやすいなどのアレルギー体質の改善にも使うことが可能です。
- 柴胡清肝湯
- 荊芥連翹湯
など
食生活も大事です
昔は花粉症はほとんど見られなかったと言われます。
現在多くの方が花粉症に悩まされている原因の一つとして、食生活が変わったことが考えられます。
食事の欧米化により肉類・砂糖の摂取量が増えると、気を生み出す脾(胃腸機能)がダメージを受け、気のバリア機能が落ちてしまうからです。
普段からお菓子やアイスなどの甘い物、ビールやジュースなどを取りすぎてないでしょうか。
甘いもの、脂こいもの、冷たいものとりすぎに注意し、食事量も腹8分目を心掛け、脾を大切にしましょう。
【参考資料】
・小太郎漢方ニュース匙倶楽部 小太郎漢方製薬
・山本巌の臨床漢方 メディカルユーコン
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