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脇からのニオイ(ワキガ:腋臭症)に使う漢方薬
梅雨や夏は、脇からのニオイ(ワキガ)が気になりやすい季節です。
生まれつきのものだとあきらめている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、遺伝の影響は多少あるものの、食生活の乱れが原因のことが大きいです。
漢方薬は、このような食生活の乱れによって崩れた体のバランスを整え、症状を改善するお手伝いが可能です。
ワキガが発生する仕組み
ワキガは、腋臭症(えきしゅうしょう)ともいい、わきの下にあるアポクリン腺から分泌される汗が深く関係しています。
この汗に含まれている脂肪酸(脂質の成分)が、常在菌の作り出す酵素によって分解され臭いが発生します。
見落としがちなのが「酵素」で、抗菌剤で殺菌をしてもニオイが出続けるのは酵素が残っているからです。この場合はシャワーなどで洗い流す必要があります。
なおアポクリン腺は性ホルモンの働きで活発になるため、とくに思春期からニオイが気になる方が多くなります。
ワキガの原因と対処法
アポクリン腺はすべての人に存在します。とくにニオイが強い人は次のような傾向があります。
- アポクリン腺から出る汗が多い
- 常在菌が活発化しやすい環境になっている
- 汗に含まれている脂肪酸の割合が多い
①アポクリン腺から出る汗が多い
- 原因
-
- アポクリン腺の数が多い・大きい
- ストレスによってアポクリン腺が活発化
- 対処法
-
- ストレスを減らす←漢方薬
- デオドラント剤:収れん作用(汗腺収縮)
- 制汗剤:汗腺を物理的につまらせて発汗を抑える
- ボトックス注射:ボツリヌス毒素により神経の働きを鈍らせ発汗を抑える
- 手術療法:アポクリン腺の切除
②常在菌が活発化しやすい
- 原因
-
- 蒸れやすい環境になっている
- 対処法
-
- デオドラント剤:抗菌作用で常在菌を減らす。ただし常在菌の作った酵素が残っているとニオイが出続けることがある。
- わき毛処理(剃る、レーザー脱毛など):通気性を良くし、常在菌の繁殖を抑える
③汗に含まれている脂肪酸の割合が多い
- 原因
-
- 肉や揚げ物などの食べ過ぎや飲酒過多
- 運動不足(エクリン腺から出る汗が少ない)
- 対処法
-
- 食生活を見直す
- 適度な運動:エクリン腺から汗が出やすくなりサラッとした汗になる
- 漢方薬で体質改善を行う
とくに漢方薬は①のストレスと③の汗の質を改善し、ニオイの発生を抑えます。
次からは、本題の漢方薬について説明いたします。
漢方薬で治療するメリット・デメリット
漢方薬で治療するメリットは、根本的な体質の改善ができることです。
体質改善することで、お通じが良くなる、寝つきが良くなる(個人により異なる)など、ワキガだけでなく複数の症状に効果が見られることが多いです。
また副作用が出ることは少ないです。
デメリットとしては、合っている漢方薬を選ぶのが難しいことや、独特な味や匂いが人によって飲みにくいと感じる場合があることです。
メリット | デメリット |
---|---|
根本的な体質改善ができる 複数の症状に効果 副作用の心配が少ない | 慣れないと飲みづらいことがある 選び方が難しい |
ワキガは漢方では「湿熱」
漢方理論でワキガを解説します。
ワキガの多くは湿熱という邪気が原因であることが多いです。
邪気は病気の原因となる悪さをする気のことで、6つに分類され、そのうちの2つ「湿邪」と「熱邪」がくっついたのが湿熱です。
ここではあまり詳しい説明をしませんが、「湿」は余計な水や油なども含まれます。そこに熱が加わった状態が「湿熱」です。
湿熱は、肉や揚げ物、お酒などの摂りすぎによって起こりやすくなります。
湿熱の特徴として悪臭や粘調(べとつき)があり、これはワキガの特徴と一致します。
ワキガに使う代表的な漢方薬
よって、ワキガの改善には、湿熱を改善する漢方薬が有効なことが多いです。
湿熱を改善する漢方薬の一つに、竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)があり、ワキガにもたびたび使われます。
なかでも小太郎漢方製薬の竜胆瀉肝湯は、比較的長期に服用しても胃腸障害などを起こしにくい内容となっています。
もし次のような症状があれば、試してみられるも良いかもしれません。
- イライラしやすい、目が充血しやすい
- 泌尿器系のトラブル(膀胱炎、痛み、腫れなど)や生殖器系のトラブル(かゆみ、カンジダ、黄色いおりものなど)が出ることがある
ドラッグストアやインターネットでは販売されておりませんので、ご希望の方は一度ご連絡ください。
次の記事で少し詳しく解説しております。
食生活も気を付けましょう
これまでの説明とも重なりますが、ワキガは脂っこいものの食べ過ぎが大きな原因の一つです。
原因となる脂肪分の多い食べもの(肉、揚げ物など)や、熱を助長するお酒を今より控えていただくとより効果的です。