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煎じ薬の作り方。ご家庭の鍋でもできます。
「煎じ薬はハードルが高い」「難しい」…そんなことはありません。ご家庭の鍋で簡単に作ることができます。
お茶を煮出す作業と同じで、煮出す時間を少し長くすれば良いだけです。また飲むたびに煎じる必要はなく、1日1回の作業だけです。
用意する道具もご家庭にあるもので大丈夫です。まずは鍋で試してみましょう。
毎日煎じるのは大変と思われるかもしれませんが、意外に苦にならなかったという方が多いです。さらに自分で煎じるため飲み忘れしにくくなるというメリットも付いてきます。
煎じ方の説明動画
実際に自宅の鍋で作っている様子です。
煎じ方
STEP①準備する
①煎じ道具…鍋、土瓶、煎じ器など
まずは鍋などご家庭のものから始めてみてください
<注意>薬剤成分が反応して抽出成分量が変化することがあるため、鉄製の容器は避けてください。
〇…ステンレス鍋、フッ素加工鍋、ホーロー鍋、煎じ器、土瓶、土鍋





×…鉄製、銅製

②水道水 400~600mL
できればフィルターを通した水が良いでしょう。
(できあがりが250~300ml位になるように適宜調整)

<注意>アルカリイオン水やミネラルを多く含んだ水は抽出成分量に影響を与える可能性があるので避けてください

③煎じ袋(生薬) 1包(1日分)

④タイマー
煎じる時間を測ります。


⑤耐熱コップ(服用回数分)または保温ポット

その他:茶こし
煎じ袋の中身を出して煎じる場合は必要です。

STEP②煎じる

①容器に煎じ薬と水を入れます。
袋を破って中身を取り出しても、パックのままでもどちらでも構いません。パックのままの方が後片付けが楽です。

②沸騰するまで強火で加熱します。

③沸騰したらとろ火にし、コトコト30分ほど煎じます。

④蓋をするほうが揮発成分が失われにくいです。
小さい鍋だと吹きこぼれやすいため少し蓋をずらしてください。
STEP③煎じ液を容器に移し替える
煎じ終えたら、生薬が抽出成分を吸わないようにすぐに煎じ薬を容器に移し替えます。
出来上がり量は250~300mLが目安です。しっかり時間を測って煎じていれば量は多少前後しても問題ありません。水の量は煎じ道具や蓋の有無によって異なるので、随時調節してみてください。
移し替える容器は、耐熱コップ・保温ポット・急須などを使います。

①服用回数分のコップを用意して煎じ薬を分けます(写真は1日3回で飲む場合)。大体均等になれば大丈夫です。

②入れるときは煎じパックをスプーンなどでぎゅっと煎じ液を絞りだしてください。

もし中身を出して煎じた場合は茶こしでこします。

なお今回作った煎じ薬は500ml→250mlになっていました。

まとめて保温ポット(水筒)に入れて持ち歩くのもおすすめです。飲むときはそのまま適量を飲むか、コップに移してお飲みください。

急須に入れても構いません。
残った煎じ液の保管
コップや急須で保管するときは、気温の高い夏場などでは冷蔵庫に入れてください。
冷めた分は電子レンジなどで温めなおしてお飲みください。

コップにはラップをするなどして保管してください

気温が高い時はいたみやすいので冷蔵庫に入れます

急須の場合も夏場は冷蔵庫で保管してください。飲む分をコップに入れあたためてからお飲みください。
煎じカスの処理
煎じカスは生ごみで処理するか、乾燥させて植物の肥料とすることも可能です。
もう一度煎じて、煎じた液とパックをお風呂に入れみるのも良いです。
生薬の保管
生薬は、高温多湿でまれにカビや虫が湧いたりすることがあります。
湿度の高い梅雨時期や高温になる夏場は、チャック付き袋などの密封容器に入れ、冷蔵庫の野菜室に入れておくと安心です。
専用の煎じ道具のご紹介
鍋だと煎じ薬の匂いが移ったり、着色してしまうことがあります。
気になる方や、長く煎じ薬を続けられるのでしたら専用の煎じ道具をおすすめします。
土瓶
本格的な日本製の高級耐熱土瓶です。3千円程度で購入できます。
こちらは直火専用です。
煎じ器
「火を使うのが心配」、「火の調節や時間を測るのが面倒」と言う方は煎じ器がおすすめです。
文化楽々(とろびらんらん)
こちらの栃木天海堂から販売されている文化楽々(とろびらんらん)は、蓋をしたままの還流式で成分の揮発を防ぐため効率よく煎じられます。
最初に煎じ時間と加熱の強さを設定すれば煎じ加減と時間測定も行ってくれますので楽です。火も使わないので安心です。
煎治・LITE(せんじらいと)
2022年12月にウチダ和漢薬からお求め安いおすすめの煎じ器が出ました。
上記の文化楽々のほうが機能は優れているものの、こちらでも問題なく煎じられます。

煎じるのが大変な方は煎じ代行がおすすめ
諸事情でどうしても煎じるのが大変な場合は「煎じ代行サービス」もご検討ください。
こちらは1回分ずつ薬局で煎じ薬をパック詰めするサービスです。
煎じる手間がかからないのはもちろん、持ち運べるため旅行や出張先でも煎じ薬をお飲みいただくことが可能です。