〔事例12〕コロナ後遺症の疑い 冷え・倦怠感

40代女性

主訴:冷え・だるさ

1月中旬 来局

昨年コロナウイルスに感染症し治癒したものの、膀胱炎になったり、体の重だるさや頭痛が出てくるなど、あちこち不調があるため漢方相談に来られました。冷えも気になるそうです。

声も少し元気がなく、精神的にも少し参っている感じを受けます。

問診と舌証から気血両虚・気滞血瘀・痰湿があると考えました。

とくに気虚の程度が強いようです。気虚によって抵抗力が減少(衛気虚)し、膀胱炎や倦怠感が出るなどの症状が出ていると考えられます。

補中益気湯にもう1種類漢方薬を加えて1週間分お渡ししました。

途中、便が緩くなることがありましたが、そのまま継続していただき様子をみてもらいました。(便はその後正常に戻りました)

1週間後、「調子は良い感じ」と、声に張りがあり、かなり元気になられた様子です。

その後も症状に合わせて補中益気湯を中心に処方を変えながら継続していただいています。

コロナウイルスが治癒後も何らかの症状に悩まれている方が多いようです。

国立国際医療研究センターの調査では76%に後遺症が認められたという報告もあり、やっかいな病気です。

後遺症は、西洋医学では治療法が確立されていないものがあるため、このような時は漢方の出番です。

  • 体質や症状の程度により、使用する漢方薬や症状改善までの時間には個人差がございます
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