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冷え性の方のかぜ(陽虚感冒)に麻黄附子細辛湯

麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)についてご紹介します。

目次

麻黄附子細辛湯の働き

麻黄附子細辛湯は、中医学では陽虚と風寒表証を治す薬となっています。

陽虚は身体を温める陽の力が不足している状態、風寒表証は風寒の邪が体の表面にいる状態を表します。

つまり、体を温める陽気が少ないため、カゼをひいても発熱があまり見られず、手足が冷えて寒い、だるい、眠たいなどの症状に使います。

お年寄り用のかぜ薬と言われますが、老若男女問わず寒がりの方にお勧めです。

とくに現代は、アイスやジュース、緑茶など身体を冷やす飲食物を摂りすぎて身体が冷えている人が多いので、本方が適応する方は意外に多いです。

その他、透明な鼻水(冷えを表す)が出る花粉症にも使われます。効き目が不十分の時は他の漢方薬と併用することもあります。さらに西洋薬と違い眠くなることはありません。即効性もあります。

飲むときは体を温める働きを助けるために白湯で飲むと効果的です。

麻黄附子細辛湯の構成生薬

麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)は、麻黄・附子・細辛の3つの生薬から構成されています。3つだけと思われるかもしれませんが、漢方では生薬が少ないほど効き目が鋭く出やすいと言われています。

どの生薬も温める働きと利水作用を持ち、麻黄は体の表面にいる寒邪を追い払い、附子は陽虚を改善し、細辛は麻黄と附子の働きを助けます。

帰経効能
麻黄辛・微苦肺・膀胱発汗解表、利水消腫、宣肺平喘・止咳、散風透疹、温経散寒
附子大熱大辛十二経回陽救逆、補陽益火、温陽利水、散寒止痛
細辛肺・腎散寒解表、温肺化飲、祛風止痛、通竅
「中医臨床のための中薬学」より引用

このような方にお勧め

普段から冷え性

症状が出て間もない

発熱は軽い、あるいは無い

汗をかいていない

体が冷えて寒い

だるい・眠い・横になりたい

透明な鼻水が出る

症状によっては複数の漢方薬を組み合わせることもあります。良くわからない方はご相談ください。

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