〔事例26〕新型コロナ後遺症 倦怠感・発熱

50台 男性

9月来局

主訴:新型コロナ治療後、様々な症状に悩まされている。

立ちくらみ、全身倦怠感、たまに発熱、すぐ息切れ、食欲低下、胃もたれ、寝汗、口腔内の乾燥、手足のほてり、軟便傾向(以前より)
寝つきが良くないので市販の睡眠薬を服用中

舌証:淡紅舌、剥苔、裂紋

2週間程入院治療されたとのこと。退院後もコロナ陰性に関わらず倦怠感や発熱、息切れなどに悩まされています。

胃陰不足、気虚などが考えられますが、強い倦怠感と寒熱往来からいったん十全大補湯と小柴胡湯など(全てエキス剤)をお渡しました。

5日後
「全体的に徐々に良い感じ。寝汗はかかなくなった。手の熱感が無くなった。胃もたれあり。」
小柴胡湯を四逆散に変更。

2週間後
「久しぶりに仕事復帰。一度、38℃の発熱。翌日下がった。便は正常。胃もたれある。寝汗は無くなった。」
「まだ息苦しさがある。運動しようと思ってもできない。」
四逆散から小柴胡湯に戻す。

2週間後
「発熱は無かった。倦怠感もない。胃もたれは無いがゲップが出やすい。」
倦怠感は無くなったが消化器症状があるため、十全大補湯→清暑益気湯、小柴胡湯→柴胡桂枝湯に変更。

2週間後
「涼しくなったせいか汗をあまりかかなくなった。便通良い。体調は良い。食欲あり、ゲップ無くなった。いつもある肩こりも楽になった。市販の睡眠薬飲まずに眠れるようになった。」
「長い階段を上っても息切れしなくなった。足の熱感はあるがコロナ以前と変わりないのでそれほど気にならない。」

いったんこれでコロナ後遺症の漢方は服薬終了としました。

その後もかぜをひきやすい体質であるため、補中益気湯を継続していただいています。

  • 体質や症状の程度により、使用する漢方薬や症状改善までの時間には個人差がございます
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