〔事例19〕生理痛(月経困難症) 中学生

生理痛がひどく毎月学校を休んでいる。痛み止めを飲むが効果はあまりない。婦人科でピルをもらったが頭痛の副作用により服用を続けることは難しい状況とのこと。お母さまと一緒に漢方薬を希望されてこられました。

月経前から開始後すぐにかけて激しい痛み、足が冷える、甘味・辛味好む、間食多い、氷をよく食べる、立ちくらみしやすい、月経前にイライラ、頭痛、めまい、だるさ、塊時々あり、月経周期は一定、口内炎出やすい。脂こいものを食べるとお腹を壊しやすい、爪が白い

舌証:淡紅、苔厚白、ほんのわずかに微黄?、やや歯痕、舌尖紅、舌下静脈やや怒張

激しい痛みの原因のほとんどが瘀血(血の巡りが悪い)によるものです。そして瘀血の場合は通常、月経前と月経開始直後にかけて痛みが現れます。

諸症状および痛みの時期から瘀血があると考えられます。中医学ではここからさらに瘀血の発生原因を分析します。

この方は氷などの冷物や甘いものをほぼ毎日摂っているとおっしゃっていたため、寒邪と湿邪が気血の流れを阻害する「寒凝胞中証」(「寒湿凝滞証」)と考えられました。

次の月経が間もなくとのことでしたので、まずは生理痛を抑えるために温経散寒・活血止痛(温めながら血の巡りを良くして痛みを抑える方法)を行うために漢方薬2種類をお渡しし、月経開始5日位前からしばらく服用していただくようにしました。また冷たいもの体を冷やす飲食物を摂りすぎないよう食生活の注意点も一緒にお伝えしました。

数日後、お母様より
「びっくりするくらい生理痛が和らぎ、学校にも問題なく行けました。」
即効性に驚かれていました。

なお氷を食べるのを止められないのを「氷食症」と言って、鉄欠乏性貧血の方に見られることが良くあるようです。血虚と貧血は似ている部分が多く、この方はやはり血虚症状がありその背景には脾虚があるようでしたので、体質改善として養血・健脾の当帰芍薬散をベースに継続してお飲みいただいています。また月経前後だけ痛み止めの漢方薬を追加で飲んでいただくようお渡ししています。

漢方薬代:30日分9,240円(30%off後)

  • 体質や症状の程度により、使用する漢方薬や症状改善までの時間には個人差がございます
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