響声破笛丸と駆風解毒湯の違い

響声破笛丸と駆風解毒湯はどちらも「のど」の症状に使います。

似たような働きがあるので違いを解説してみたいと思います。

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効能・効果

効能効果は次の通りとなっています。

響声破笛丸:しわがれ声、咽喉不快

駆風解毒湯:扁桃炎、扁桃周囲炎

響声破笛丸は喉の不快な症状、駆風解毒湯は扁桃炎(のどの腫れや炎症)に使います。

原典にも、響声破笛丸は失声家(歌いすぎて声が出なくなった人)に、駆風解毒湯はささい(流行性耳下腺炎)に使うとあり、それぞれ違う目的で作られていたことが分かります。

生薬の違い

生薬を見ても使用目的の違いが分かります。

響声破笛丸は「利咽」や「止痛」の作用がある生薬が目立ちます。
利咽とはのどの症状を改善して働きを正常にすることです。

一方、駆風解毒湯は「解表」作用を持つものが多いです。
解表とは、感染症の初期にウイルスや細菌などの病原体を体から追い出す働きのことです。
つまり駆風解毒湯は感染症による扁桃炎の腫れやのどの症状に適していると考えられます。

生薬響声破笛丸駆風解毒湯主な働き
連翹清熱解毒
甘草清熱解毒
桔梗排膿消腫
薄荷利咽
阿仙薬清熱、化痰、止痛
縮砂理気止痛
川芎理気止痛
訶子斂肺下気開音
防風散寒解表
牛蒡子去痰、止咳、利咽散結
荊芥祛風解表
羌活散寒燥湿
石膏清熱瀉火
大黄
(松浦薬業は無し)
清熱瀉火、涼血解毒

感染有無により使い分ける

演説やカラオケなど声の使いすぎによるのどの痛みや腫れには「響声破笛丸」、突然のどが腫れて痛み出したら感染症の可能性があるため「駆風解毒湯」が良いです。

ちなみに、のどの腫れや痛みに加えて熱感や頭痛、咳もある場合にも駆風解毒湯は使うことが可能です。

使い分け

演説やカラオケなど声の使いすぎによるのどの痛み:「響声破笛丸」

感染症の可能性がある場合ののどの痛みや腫れ:「駆風解毒湯」

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